Date:2020.01.18
訳あってというか、縁あってというか
2020年の大学入試センター試験の監督補助官を務めました。
大学教授などの職責にたずさわっておられる方々は、毎年々試験のたびに監督官として大変な職責でしょうが、
私にとってはとっても貴重な体験をさせていただきました。
ちなみに随分前のことになりますが、わたくし、裁判員裁判の裁判員を務めた(地域二例目)こともあります。
「手をあげてできるようなものではない経験」という点では似たような緊張がありますが、
今回は少し印象が違いました。
当たり前といえばそうなのですが、
裁判員裁判の裁判員経験は、私の事件の場合に限りますが、被告人の「刑期を決める」という少々重いテーマについて取り組みました。
検察側の意見や弁護側の意見を吟味し、裁判員全員で激論を交わし、最終的には一つの判断を下すという、それはそれは責任の重い経験でした。
しかし、大学入試センター試験は、
「未来の日本を担う子供たちの真剣な場」
に立ち会った感覚があったんですよね。
もちろん受験される本人たちは、希望の大学への「合格」に向けて、長い間浸食を惜しんで勉学に勤しんできた努力の結晶を発揮させる瞬間ですから、真剣勝負そのものです。
ですが(だからといった方が適切か)、
試験会場のあの場の空気は、とても神聖で、清らかで、確かに澄んでいた(気がした)のです。
もちろん、裁判の場も清く神聖で公正公平な場であることに違いはありません。
大学という場所は、より具体的に自分と社会とを融合させることを学び、自身の想像力や創造性、可能性などを育む場所であると思います。
大学院は、さらに自身の専門性を深く研究し、論理と倫理を備え、社会にその知識と見識を発揮させる準備の場であると思います。
そしてひとたび社会に出ると、学校にはあまり生息していない「邪で邪悪で “マジやってられねー” 」ことに、いっぱい遭遇することでしょう。
そのうち自分の中にも守るべきものが増え、さまざまな欲求が生まれ、それらに比例するように挫折やあきらめやダークサイドが増殖するかもしれません。
そんな社会になってしまっているから。。。
企業が利益を追求することは極めて大切なことです。
しかしながら、そのことだけを優先するばかりに顧客を騙し、社会を欺き、社員までも誘導する事件があまりにも多くないですか?
自分の利益だけを優先し、仲間を貶め、部下を踏み台にし、地位に溺れ、権威を振りかざすような輩が多くないですか?
そんな会社に良い人材や良いお客様があつまりますか?
論理と理性が乏しすぎやしませんか?
自分たちで掲げた企業理念を自ら蔑ろにしてやしませんか?
ホントつくづく考えるのですが、
「ブラック企業」だとか、「働き方改革」だとか、「雇用問題の改善」だとか
可視化できる問題以上に、不可視化な問題を根本的に変革すべき時代なのではないでしょうか。
くだらない(低次な)問題に企業の生産性や効率を損なっている場合じゃないんです、今の日本は。
「企業変革」 と 「組織変革」 が 絶対に必要 だと痛切に感じます。
だから(ですがといった方が適切か)、
未来を担う子供たちの真剣な表情に心が動揺させられたのかも知れません。
そんな社会をつくってしまったひとりの大人としての責任を感じて・・・。
そんな希望に満ちた瞬間に立ち会えた「大学入試センター試験」という貴重な体験のお話でした。
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